被災地支援の「現場力」で、子ども食堂を

子ども食堂

ルポvol.38 【子ども食堂1】

バーベーキューと有名ボクサーが迎える「ピース食堂」

メニューは、「バーベキュー弁当」。子ども食堂らしからぬインパクトあり。

2022年9月11日、日曜日に開催された『ピース食堂』は大盛況で、120食分の整理券が、10分待たずしてなくなる。外のバーベキューコーナーにも、一般参加者の長い行列。分厚い肉を、コンロの上で豪快に焼くのは、名だたるボクサーや格闘家たちだ。

 

NPO法人「ピースプロジェクト」(理事長・加藤勉さん)が主催する『ピース食堂』は、東日本大震災被災地での子ども支援活動から発展したもの。2021年から、月1回、足立区西新井の「博多もつ鍋 げってん」にて開催している。コロナ禍中でのスタートなので、今に至るも(11月現在)弁当の配布のみ(子ども無料、大人300円)だが、充実したメニューと、「キックボクシング・ボクシング体験」が人気を呼んでいる。まさに2年足らずで、足立区の名物子ども食堂に。

 

ボランティアの弁当づくりで、事務局長・矢沢さんと出会う

11日当日、同食堂の弁当づくりにボランティアとして参加したのは、熱心なボランティアの一人で友人の田中健児さん(次号のルポvol.39)に誘われて。まずは「体験しよう」と、あまり調べずに行く。

 

集合時間は、朝9時45分。集まった10名ほどのボランティアに仕事を割り振る、ある女性スタッフの手際に感心する。新人の自分は玉ねぎむきを指示され、終われば人参刻みに。するとまたそのスタッフがさっと来て、「包丁さばき、いいですね! 普段、料理してます?」と声をかけてくれる。褒められると、調子は上がるものだ。周囲を見れば、みなさん手慣れた手つきで作業しつつ、笑いが絶えない。気が付くと、中心にはいつもあの明るい顔があり、進行を仕切っている。「どうも、ただ者じゃないなぁ…」と思ったその人が、「ピースプロジェクト」事務局長の矢沢りえさんだった。「ピース食堂」の事業を、一から立ち上げた担当者である。被災地の炊き出しでも活躍されるという。

 

「被災地支援」のNPOが、足立区の「子ども食堂」に参入

 

「ピースプロジェクト」は(子ども支援を中心としたNPO法人)で、日本に災害が起きれば、被災地へ炊き出し支援や物資配布を行う組織。事務所は、千代田区にある。なぜ「子ども食堂」、しかも足立区に参入したのか、一つ一つのプロセスを、矢沢さんにうかがってみた。区外かつ異分野のNPOゆえに、足立区行政の特性や、地域の反応が改めて見えてくる。独自のノウハウも興味深い。

 

「被災地支援」と「子ども食堂」を、見事につないでしまった矢沢さん。インタビュー後、その経歴(日本航空のCAなど)と生きざまを思い浮かべると、「非常時の人」と呼んでみたくなる。

 

(矢沢りえさんへのインタビューは、2022年10月7日、東京都千代田区にあるピースプロジェクトの事務所にて行いました)

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