「子ども支援センター」をつくろう!

政治

ルポvol.41 【政治1】

 

ルポ『子ども支援』、一番最初に取材した人だった

「政治とは、何だろう?」。 アメリカの地方自治を描いたドキュメンタリー映画を見て、そう思う。議員たちが、議場で朗々と交わす論戦が見事だった。地域の小さな問題に対しても、建国の理念まで持ち出す演説に、民主政治の底力を感じた。では、日本の、地元足立区の区議会議員はどんな雄弁を持つのか興味を抱く。全議員45人の資料を調べると、一番心をとらえたのが、長谷川たかこさんだった。発達障がい児の支援事業で「ペアレントメンター制度」を東京23区で初めて事業化、中国残留帰国者問題への取り組み、「政策提言賞」の数々…。

 

当時、「子ども」と「地方自治」のどちらかのテーマで、足立区を拠点に何か書きたいと考えていた。しかし、何のツテもない。見せる記事もなし。それでも思い切って長谷川さんに取材依頼したら、快諾してくださった。以来のお付き合いである。ただ、記事は仕上げたものの、ある事情で公表できなかった。しかし、足立区内の子ども支援のネットワークにつないでいただく。このシリーズの恩人のお一人といえる。

 

あれから4年。長谷川さんは、次々と政策を実現させてきた。特に際立つのは、子ども支援関連。4人のお子さん(現在、25歳、22歳、6歳、4歳)の子育て経験を生かされている。

 

そして、2023年1月、民間による「子ども版包括支援センターをつくる会」の立ち上げに声をかけてくださった。第1回会合に出向けば、これまで取材した地域のキーパーソンが何人も。これもご縁と思い、改めて長谷川さんにインタビューを申し込む。

 

「少数者」の声から発想し、提言を練り上げる政治家

足立区議会の定例会には、これまで何度か足を運んだ。壇上に立つ長谷川さんの言葉は、いつも密度濃い。市民、少数者の立場から発想し、入念なリサーチに基づく提言が具体的で実効性があるのだ(ところで、市民たるもの、一度は地元の議会を、頭から終わりまで傍聴し、さまざまな議員の発言を聞き比べてみることをおススメしたい)。

 

ある時、長谷川さんと市民が集う会合に出ると、地元のママたちの間を、子どもたちが駆け回っていて和む。不登校や学校の問題を抱える親たちが、自身の想いや、変えてほしいことを率直に話す場であった。長谷川さんは、現場の声をしっかり聴いて考える区議さんである。そして電光石火に動く。凄まじい集中力で政策を練り上げた後、実現に向けて、関係者に行政に、果敢にタックルしていく。数々の実績は、ホームページを見れば明らか。ここでは、政治家・長谷川さんの信条に力点を置いて書き留めた。

(長谷川たかこさんのインタビューは、2023年3月3日、北千住のレストランにて行った)

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