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託児

保育園は、子どもを幸せにしているのか?

 

保育園が足りないということで、どんどん増やされていく中で、質のいい保育園が減ってきているかなと思います。保育をあまり知らない会社が運営して、保育士がそろえばいい、なんて傾向が出てきたように感じています。

 

保育園は、保育士によって雰囲気がとても変わります。例えば、ある子どもが、友だちのおもちゃを取ったとします。「ダメじゃないの!」と叱るのは、いい保育だと思いますか?

私は違うかな?と思います。もちろん、ものを取る行為はいけないことです。でも、厳しく叱りつけるほどのことでしょうか。欲しいから手に取りたくなるのは自然なこと。

本来なら、「どうして、おもちゃを取ったの~?」と、まず子どもの気持ちを聞くべきです。

その上で正しいことを伝えていく。大人と子どもとの温かな信頼関係こそ必要で、「従いなさい」みたいな縦社会はいらない。しかし、保育園はたくさんの子どもを安全に見守れなければいけない。だからこそとても大変なのです。一気に増やせるような簡単な場所ではありません。保育園は心身ともに健康で、幸せに過ごすところでなくてはいけないのです。

 

子どもたちが初めて経験する社会だからこそ、子どもの成長を真剣に考えて接することのできる保育園が増えてほしいと思います。

 

開園時間も早朝から深夜、更に24時間の保育園も増えました。保育園のサービスが増えたことで子育ての負担はずいぶんと減り、仕事もしやすくなりました。

ですが、子どもたちはいつだって父親や母親のことを想っていますし、父親や母親もいつも子どもを想っています。「長い時間預けられるのだから、当たり前に働きなさい」というのではなく、子どもとの時間を保証してくれる会社が増え、それが当たり前の社会ができると良いなと感じています。

 

母親のたっぷりした愛情で、子の「根っこ」を育てる

0歳から3歳までに、周囲の人にたくさん認めてもらって、自分を信じる土台をつくるのだと思います。一番大きな役割を果たすのは、やっぱり母親です。

 

子どもは「木」みたいなもの。人生最初の3年間に、母親から愛情をいっぱい注がれるほど、「根っこ」は強く強く地面の下に伸びる。すると、将来どんなに風が吹いたって、木は倒れない。幹や芯が大きくなっても根が細くて貧弱だと、ポキッと倒れちゃう。なにかの本で読んだのかもしれませんが、そう実感しています。

 

ときどき、お母さんから、「子どもが、わがままをいう」「我が強い」などと、相談を受けることがあります。自分の想いを言葉にしたり、行動にしたりするのは、とてもいいことなんです。人生の中で、想うことを思いっきり外にさらけだせるのって、この時期しかないですしね。

 

スーパーで、「これ買ってくれなきゃ嫌だ!」と、ただをこねたとする。最初から「ダメ!」と拒絶すると、子どもはワッと泣いて、やがて怒りでわけがわかんなくなっちゃう。そうではなく、「これが欲しかったんだね~」と、まず子どもの気持ちを受け止める。するとしゅーっとクールダウンします。そのとき、「こないだ買ったから、今日はやめとこうねぇ~」「一周歩いて、考えてみようか~」と言えば、スッと言葉が入っていく。

 

自分のありのままを愛してもらえている、と感じて過ごすのが大切なんです。

 

初めての子育て、アドバイスはいらない。寄り添ってほしい

長男を生んだときは、子育て自体初めてで、心がとても不安定でした。外で突然ギャーギャー泣き出して、周囲の人にちらっと見られただけでも「あっ、うるさかったかな」と感じ、萎縮してしまう。

 

なぜか、悲しくなって勝手に涙は出るし、急に怒りたくなるし。「こんなに子どもに怒るなんて、私はダメなお母さん」「自分の子を泣き止ませられないなんて、母親失格」などと、日々、胸にズンと感じる。これって、ホルモンのバランスの崩れかなと、後で気づいたんです。

 

あの時期、ささいな言葉に、よく傷つきました。例えば、抱っこヒモをしていて首ががくんとなったら、「あんた、この子、首痛いんじゃないの?!」と指摘されてハッとなる。「今日、暑いのに可哀そうね、お外に出されて」と声をかけられれば、「私、可哀そうなことしてるのかしら」と落ち込む。

 

いろいろな助言を聞くたびに、かえって混乱しました。「抱いてあやすべき」「いや、抱き癖をつけてはいけない」、「粉ミルクも飲ませなさい」「母乳だけにすべき」など、人によって真逆のことを言われます。子育てに正解はない。今だからはっきりとそう思えますが…私は、注意してほしかったのではなく、寄り添って話を聞いてほしかった。

 

1人目を生んで途方にくれていた自分に、言ってあげたい。「あなたは、よくがんばっているね。涙が出るのは、ホルモンのバランスが崩れているのかもね。少し見ててあげるから。ちょっとその用事、やってきなさいよ」と。すると、あのときの私は、だいぶ救われたんじゃないかな。今、まさに困っているお母さんたちに、同じことを伝えたいんです。

 

そして、思うんです。社会が、母子安らかに過ごせる居場所を、たくさんつくってくれたらいいなと。もっと街全体が「子どもって、みんなで育てていくものだよね」という雰囲気になれば素敵だなと。

 

子どもはみんな違う。だから、「子育て」の形もいろいろ

 

長男は、もう自立しちゃって、遊びにもついてきてくれません。下の子たちの面倒をよく見る「パパ」みたいな存在に。この子(バナナジュースをごくごく飲む次女を見て)は、おとなしそうだけど、本性はすごい。それこそ、スーパーでひっくりかえって足をバタバタ。上の5歳の長女は穏やかで、私の言ったことを「イエス」と聞くような子なんです。そこが心配になることも。もっと自分を出せばいいのにと。そして、この子は(次男を抱き上げる)…もう、ただただ、かわいいの塊です(笑)。

 

4人の子は、びっくりするぐらいに違います。それぞれ子育ての仕方も、やってみないと分かりません。保育士であり4人の子どもを持っていても、子育てで戸惑うことは多くあります。固定概念は通用しません。答えが見出せないことも。そのときは、子ども一人ひとりに対し、「この子のお母さんになるのは、初めてだ」と思って、再スタートするんです。

 

 

(聞き手/ライター上田隆)

 

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参考資料/

#出張キッズスペースmamato Instagram posts (photos and videos) – Picuki.com

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